有職お誂え雛人形工房 京人形司 京都桃玄(とうげん)
プロフィル
〒604-8451
京都市中京区西ノ京輿岡町 25-19
TEL 075-462-7745
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< 2015年11>
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今期から墨の滲み止めは「との粉」に

得意先さんの意向により
作札の滲み止めに白墨ではなく
との粉を塗って欲しいとのコト
パソコンで検索 で
先日山科に日本で唯一の工場が在ると知りました
との粉には三種類の色があるらしく
作札に塗るにはどの色を使うのが良いのかが
分らずとりあえず向いました
山科へ



との粉の原材料らしいです
左の山が黄色で右の山が赤色みたいです



この石↓を細かく磨り潰して
赤色のとの粉になるらしいです



大きな機械が並んでます



ここでとの粉と不純物を分けるのでしょう
そして底に沈殿したとの粉をとり上げて
乾燥させるみたいです



乾かせてる最中のものです



これを砕いてとの粉になるみたいです



完成品ですね
20kg
勿論私はもっと小さい物を買いました



黄色600g390円のとの粉を購入しました



適量をタッパの中に入れます



水で溶いていきます
とはいっても溶けません
石ですから
時間をおけば沈殿します
「石」なもんで



これをマネキに(作札)に塗ります



裏も塗っていきます
何故裏も塗るのかと申しますと
木も時間をおくと変色します
との粉を塗るとその変色が分りにくくなる様です
得意先の社長さんが言ってました



乾かします



乾いたらこんなかんじです↓
「塗った!」感がでてます
余分なとの粉を布で擦り取ります





綺麗にふき取りました
細かい粒子が木目の中に入り込んで
木の色と馴染みました



次に墨で書いていきます
色々と、、、
苦手なんですよね
お習字
でも仕事なので、、、

マネキ(作札)の後ろ部分には
出っ張った箇所があります
そのままでは書き辛い事この上ないので
自家製の台に置いて平らな状態にしてから
アレコレと書いていきます



私は腕を上げたままでは書けません
ので左側から書いていきます





同じ文字を書き続けてると
何だか文字のバランスが変になります
そんな時は師匠の出番です
私の習字の師匠です↓
いつも大変お世話になっておますm。。)m



そんなこんなコトをしながら
書き上げていくので御座います





今日は30枚書き上げました
あとはハンコを押して
箱に入れ発送まで大切に保管します





此処でちょっと気になる事があります
このとの粉は粒子が非常に細かく
生地に付くと中に入り込みとても取り難いのです
作業中に一滴ズボンに落とした様で
乾いたとの粉の跡を見つけました



叩いて揉んで取ろうとしたのですが
完全にが落ちません



飾り付けの時にマネキも一緒に飾って頂けるのであれば
手にとの粉がついていないかを確認して頂きたく存じます
お人形が着ている衣装に付着すると
色の濃い生地の場合白く目立つと思われます
マネキは一番最後の最後に飾り付けて頂くのが良いと思います

マネキに塗ったとの粉を出来るだけ丁寧に
ふき取る作業をしてはいますが
もしもという事もあるやも知れませんので
少しの気配りをお願い致します

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更新:2015年11月23日