有職お誂え雛人形工房 京人形司 京都桃玄(とうげん)
プロフィル
〒604-8451
京都市中京区西ノ京輿岡町 25-19
TEL 075-462-7745
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< 2014年01>
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今回は結構悩みました!お姫様の色柄

昨年末にご来店いただいたお客様の
お姫様を作っていきます



頭の中に描いた「完成」をイメージし
印をつけていきます



そして裁断します



が、、、
この帯地は裏にこんなに糸が通ってます



ハサミを入れるとこんな事になります!



表の糸も所々この様に跳ねてしまいます



その跳ねた糸を糊で止めていきます
この「糸」の処理をこつこつとやっていきます
とても時間のかかる作業ですが
これを怠ると完成した時の完成度が
大きく変ります



こんな感じになりました



次に表衣になる生地の色柄を決めます
左袖は此処でしょうね


右袖は、、、

何か違う様に感じます、、、



これもな~んか違う様な、、、



ん~、、、
今回は左右に同じ柄を使用した方が
しっくりとしそうですね



次に柄の位置を考え袖の寸法に印をうちます



縫製し唐衣に合わせました
袖口はこれで良いと思います
柄が詰まっている所が見えてますので

次に単(ひとえ)ですがどちらか?
多分ピンクを使うとボケるかな?
光沢のある明るい緑にしましょう




私なりに考え組み立てました



お客様の希望の「キラキラ」ですが
あまり前面に出し過ぎると
お殿様とのつりあいもあると感じますので
結構悩みました
もしお殿様がこのような金襴で合わすのであれば
もっと金糸銀糸部分を目の付く箇所に
持っていけばいいのでしょうが、、、



今回合わすお殿様は黄櫨染です
金糸は使ってません
また、基本的にこの黄櫨染に合わすお姫様は
無金ものの「唐織り」なのです
なのでお姫様の第二関節部分に
金糸が使用されていない花柄が来る様に
裁断、縫製しました
正面から見ると一番目に付く箇所なので



残りの箇所でキラキラ感をだしてみました
肩に金糸銀糸部分が来る様に裁断し縫製しました



小腰部分に金糸銀糸が来る様に縫製して仕上げました



組み立て完成して暫くの間生地が馴染む迄
少し時間を置いて「手」の交換をします
爪もついてる大変高価な手です



付け替えた後一度扇を持たせてみます
遠い昔に「扇を持たない」とクレームがきましたので





そして最後の最後に頭を付けます



完成です



このお殿様は生地も手間も凄くかけて作ったものです
なのでしゃく板も”木製”ではなく
象牙で作ったものを付けさせていただきました
今ではとても珍しいものになってきてます



次にお殿様がかぶってる烏帽子(えぼし)です
お客様の中には
「お顔に傷を付けるかも、、、」と
気にされる方が居られます
そこで私の工房ではご希望の方にこれ等の取り付けも
させて頂いております



末永く私の作ったお雛様をよろしくお願い致しますm(。。m


今回もお客様から言われた事です
「オーダーメイドって凄く高いと思ってました」 と
確かに安い買い物ではないことは確かです
価格のことで心配でしたら一度ご連絡ください
そしてお客様のご予算をお聞かせください
工房では色々な材料や手法で出来るだけ
お客様のご希望を叶えるように頑張りますので!



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更新:2014年01月13日